病院から訪問リハビリに転職したい理学療法士に大事なこと

理学療法士向け

理学療法士となり新卒から同じ病院や施設で勤務していて3~5年ほど経過すると環境や業務に対してよくも悪くも慣れてきます。「自分のやりたいことはそれなりにやることができた。でももっと違う経験もしてみたい。」と転職を考える時期がやってきます。

理学療法士は身体に障害のある方すべてを対象としています。身体に障害が起きる原因は様々です。脳血管障害、整形疾患、内科疾患など疾患の数だけ障害の原因があります。そのため一つの職場で経験できることは限られています。

脳梗塞の患者さんのリハビリをたくさん経験していても、腰椎椎間板ヘルニアの患者さんには活かせないことも多くあります。疾患から起こる障害に目を向けるため疾患特性を理解する必要があります。腰椎椎間板ヘルニアの患者さんのリハビリのスキルを上げたければ、そんな患者さんに出会える職場に転職するしかありません。

介護領域でも同様です。要介護認定を受けている対象者は何かしら身体に障害をかかえる場合が多いです。病院のように~病や~骨折など疾患名はないので対象者の全体像を理解してすすめる必要があります。病院のリハビリとは少し意識を変える必要があるかもしれません。

そこで今回は病院に勤務していて訪問リハビリに転職を考える理学療法士がに大事なことを解説します。

1.必要となるスキル

1ー1:全体像を把握すること

臨床実習で「疾患ばかりに目を向けるのではなく患者さんの全体像を把握しましょう」と言われた理学療法士は多いのではないでしょうか。全体像とは疾患をきっかけに起こった機能障害をみつつ、患者さんの入院前の生活や家族構成、生活習慣、趣味、趣向、性格などあらゆる側面から一人の人間として理解していくことです。

病院に入院する患者さんでも全体像の把握は重要なことです。入院患者さんでは自宅で生活していた方の場合、できるかぎり入院前の生活に戻れるよう自宅復帰を目標にしてリハビリを行うことが多いです。一方で訪問リハビリの場合はすでに自宅で生活している方を対象にしています。

自宅復帰は達成しているものの在宅での生活をよりよくしたい、家族の介護負担を減らすため少しでも自立度を上げたい、現状よりも身体レベルを落としたくないという方のために利用します。在宅での生活は入院患者さん以上に全体像の把握が重要になります。患者さんの自宅にお邪魔してリハビリを行うため実際の生活を感じながら介入を展開することができます。

1ー2:環境が整っていない、物がないためアイデアが必要

訪問リハビリは利用者さんの自宅に行ってリハビリを行うため病院よりも設備が整っていません。自宅に平行棒はありませんし、筋力増強用のマシンやエルゴメーターもありません。歩行補助具も自身で購入したものや介護保険でレンタルしたもの以外はありません。

そこで重要となるのが自宅でリハビリを行うためのアイデアです。自宅にある手すりやレンタルした補助具を使用して歩行訓練や立ち上がり訓練を行います。入院患者さんでも自宅の環境を思い浮かべながらリハビリを行なっていきますが訪問リハビリではそれが実際生活している場になります。

病院ほどの設備は整っていないため病院で行うようなリハビリができないかもしれません。しかし、生活している現場でできるようになってこそリハビリの意味が大きくなるため病院で行うリハビリができなくてもよいのです。

患者さんに自宅でどのように動いているのか実際に行っていただいて問題点をあぶり出しながらリハビリを展開していくとよいでしょう。レンタルしている福祉用具が患者さんの機能に合っていないのであれがケアマネと連携を取って変更することも重要です。

1ー3:リスク管理が大事

入院すると急性期では点滴や酸素投与を行ったり、心電図モニターを使用していたり、経管栄養をしていたりとたくさんの管に繋がれることもあります。その中でバイタルサインや血液データ、画像所見などをみながら早期よりリハビリを行っていきます。

リスク管理は非常に重要です。理学療法士はやりすぎれば病状を悪化させることがあり、やらなすぎれば廃用がすすんでしまうことがあるため適当に行うことが求められます。病院であればバイタルサインに著明な変化があったり、転倒したり、急変したりと何かしら変化があれば医師、看護師がすぐに駆けつけらる環境にあります。自分ですべて対処せずとも助けを呼ぶことができます。

しかし、訪問リハビリでは基本的に一人で自宅に訪問することが多いため自分でなんとかしなくてはなりません。急性期ではないのでリスク管理をしっかりやらなくてよいわけではありません。むしろ入院中より血液データや画像所見などの情報が少なくなるためバイタルサインやフィジカルアセスメントが重要になります。病院で学んだリスク管理も活かせることができるため無駄にはなりません。

2.こんな方にオススメです

2ー1:のんびりやりたい

訪問リハビリの場合、40分~1時間の枠で介入することが多いため総合病院で20分1単位で多くの患者さんを担当していたころよりは時間をかけて介入することができます。時間をかけられる分在宅生活で動作能力を上げるためにはどうすればよいか、利用者本人だけでなく家族も含めてよい方法を話し合いながらリハビリをすすめることができます。

総合病院では多くの患者さんを見れるためあらゆる疾患に対する知識を経験を学ぶことができます。訪問リハビリではその経験を活かしてどのように現状維持しながら、改善が見込めそうなところはどこか探りながら関われるところに魅力があります。時間をかけてゆったりと介入したい方にはおすすめです。

2ー2:在宅のリハビリに興味がある

在宅で生活できているのにさらに継続してリハビリって必要なのかと疑問が湧くかもしれません。リハビリを行わなくても在宅での生活を維持できる自立レベルの方には必要ないかもしれません。

しかし、訪問リハビリを受ける方は介護保険で要介護認定を受けた方がほとんどであるため、何かしらの介助が必要な状況が多いのです。介助が必要な状況で身体能力を維持できればよいですが加齢や既往症の影響から徐々に身体機能は低下していくことが少なくありません。

介助量を現状維持する、または介助量を少しでも軽減することは利用者本人だけでなく介護者である家族の助けにもなります。訪問リハビリでは自宅にお伺いして実施するため家族も近くにいます。病院であれば介護指導する場合日程を決めて限られた時間の中で指導しなければなりませんが訪問リハビリの場合は自宅に伺うたびに毎回介護指導することも可能です。

在宅生活をよりよくするために介入できることが訪問リハビリの魅力の一つです。そのような在宅でのリハビリに興味のある方にはおすすめです。

3.こんな方にはオススメできません

3ー1:治療家でいたい

理学療法士は患者さんから先生と呼ばれる職業です。先生とは何かしら学びを与えてくれたり

指導してくれたり、治療してくれたりする相手に対する敬称です。実際理学療法士は解剖学、運動学、生理学を駆使して治療に当たるため時に医師並かそれ以上の知識が求められます。理学療法士の技術の差で患者さんの回復は確かに変わります。病院でバリバリ治療に励んでいた方にとって慢性期、維持期の訪問リハビリは少々退屈に思えるかもしれません。

しかし、維持期の対象者であっても改善できそうなところはどこか、少しでも楽に動ける体にするためにはどうすればよいか、改善できない場合どのような代償手段を用いるかなど場合によっては病院で働くよりも考えることは多いかもしれません。

またADLよりもQOLに目を向けた介入も必要になるかもしれません。機能改善よりもとにかく患者さんを笑顔にするとかサービス業的な要素も強くなるため、そのような関わりを求めていない方には向かないかもしれません。

3ー2:人の家に行くのに抵抗がある

訪問リハビリは利用者さんの自宅でリハビリを行います。人の家に行くのに抵抗がある方には向いていません。利用者さんの自宅に行くということは病院や施設ほど清潔に保たれていなかったり、整理されていなかったりします。

訪問リハビリではまず片付けから始まることもあるという話も聞きます。在宅でのリハビリは外出はできないがリハビリは受けたいというニーズに応えるためには必須なサービスです。患者さんの生活に一部になりながらリハビリができるメリットがあります。しかし、生活している場は医療の場ではないため環境が整えっていないこともあります。それを受け入れられる方でなければ向かないかもしれません。

まとめ

病院から訪問リハビリに転職したい理学療法士に大事なこととして、訪問リハビリに転職して必要となるスキル、転職にオススメな人、オススメではない人について解説しました。病院に勤務しているとどれだけ仕事しやすい環境にいるかがわかります。訪問リハビリでは自分の身一つで行かなかければならず対応力、判断力が問われます。そのため、在宅生活をどうしたら維持できるかというところに直結するためやりがいも大きいでしょう。在宅リハビリに興味にある方は転職を考えてはいかかでしょうか。転職活動には転職サイトの利用がおすすめです。公式サイトはこちらです。↓↓↓
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