回復期病院から整形クリニックの転職はこんな理学療法士がおすすめ

理学療法士向け

「回復期病院に勤務していて、整形の入院患者さんに関わることにやりがいを感じる。でも、回復期だと関わることのできる患者さんに限りがあるからそろそろ環境を変えてみたい」

「整形に興味があるから整形クリニックなんてよさそうだけど実際どんな環境なのかイメージが湧かないから不安」

「回復期で出会う整形患者さんと整形クリニックで出会う整形患者さんは何が違うのか知りたい」

「回復期から整形クリニックに転職した場合どんな知識が必要なのか、回復期で仕事をしていた経験を活かせるのか知りたい」

などなど、色々な悩みや疑問を抱える方いらっしゃるのではないでしょうか。

私は回復期病院ではないですが、一般病院の回復期病棟で勤務していた経験があります。そして

現在は整形クリニックに勤務しています。

今回は回復期病院で勤務していて整形クリニックへの転職を考える理学療法士の方々へ。回復期病院から整形クリニックに転職したほうがよい人、しないほうがよい人、転職したあとに求められるスキルについて解説します。

1.回復期病院から整形クリニックに転職したほうがよい人

回復期病院でも整形クリニックでも整形疾患の患者さんに携わることができます。しかし

回復期病院では入院できる疾患が限定されているため関わることのできる患者さんの幅を広げたい場合は不向きな環境です。その反面、整形クリニックでは整形疾患であれば幅広く経験を積むことができます。特に外来リハビリに力をいれる病院が多いため経験値を上げることが可能です。ここでは回復期病院から整形クリニックに転職したほうがよい人について解説します。

1ー1:若い患者さんのリハビリをしたい人

回復期病院では脳卒中や腰椎圧迫骨折、大腿骨頸部骨折など高齢者に多い疾患の患者さんに関わることが多いのではないでしょうか。私が1年目で回復期病棟に勤務していたときには80歳以上の患者さんが多く70歳代でも若いという印象を持ってしまうほどでした。

整形クリニックでも80歳以上の患者さんも多いですが、特に外来リハビリでは若い世代の患者さんにも出会うことができます。仕事をするサラリーマン、主婦、運動部に所属する高校生、足を怪我した保育園児など回復期病院ではまず出会うことのできない世代の患者さんと出会えます。

回復期病院で関わる患者さんはADLを拡大し自宅復帰に向けて支援していくことが多いです。一方で整形クリニックに来る外来患者さんの場合基本的に自立している方が多く、日常生活は送れるものの、肩や腰に痛みがあったり、無理して仕事をしないといけない状態であったりします。

求めているものが自宅復帰以上のレベルなのでプレッシャーも大きいですがやりがいもあります。認知的にもしっかりした患者さんが多いため個人的には治療や指導がしやすいと思います。

1ー2:上肢や足部の知識や経験を積みたい人   

回復期病院でも整形疾患の患者さんに携わることは多いと思います。しかし、整形疾患の中でも骨折であれば「大腿骨、骨盤、脊椎、股関節もしくは膝関節の骨折、または2肢以上の多発骨折」とあり、骨折以外であれば「大腿骨、骨盤、脊椎、股関節または膝関節の神経、筋または靭帯損傷後の状態」と入院できる条件が限定されています。下肢の骨折であっても足首の骨折は回復期に入院できません。また上肢の骨折のみであっても回復期に適応にならず、そのような患者さんと関わるチャンスもありません。

整形が好きで運動器の治療に興味があるのに回復期では出会える患者さんの幅が狭いという現状があります。知識や治療技術を向上させるには、対象となる患者さんに携わることが早道です。大腿骨頸部骨折の患者さんばかり経験すれば股関節、それに関連する骨盤や膝関節の知識は増えやすいですが直接的に上肢までみることは少ないです。上肢の知識や足部の知識も合わせて向上させたいと考えるのであればそんな患者さんと出会える整形クリニックがおすすめです。

2.回復期病院から整形クリニックに転職しないほうがよい人

回復期病院と整形クリニックでは病院の特徴が異なります。特徴を知らずに転職してしまった場合ギャップが生まれ仕事への意欲が低下してしまい、転職しなければよかったと後悔することになりかねません。転職する前に整形クリニックに向いていない人がどんな人かわかれば失敗を避けることができるかもしれません。ここでは回復期病院から整形クリニックに転職しないほうがよい人について解説します。

2ー1:整形に興味がない、運動器が苦手な人

回復期病院で整形疾患の患者さんのリハビリの経験をされる方は多いと思います。その経験から整形疾患に興味が持てず、筋肉や関節などの運動器の知識を向上させたいと思えない方は整形クリニックには向いていないかもしれません。

整形クリニックでは当然、整形疾患の患者さんばかりが来院されます。リハビリを行う上で筋肉や関節の知識を深め治療につなげていくことは毎日行わなければなりません。そこで、運動器に対する興味がないとなると学習しようという意欲が湧いてきません。新たな知識を入れたり、今ある知識をさらに深めていかければ患者さんに与えられるものも増えていきません。患者さんにできることが少なく結果につながらないとやりがいが感じられず職場に行くのが億劫になってしまいます。

また、回復期病院で関わる患者さんよりも若い世代の患者さんが多く、求めているニーズも高い場合が多いためプレッシャーも大きくなります。整形に興味がない上にプレッシャーだけは大きいとなると、これも仕事をする意欲が下がってしまう原因になるでしょう。このように思われる方は整形クリニック以外の選択肢も考える必要があるかもしれません。

2ー2:外来リハビリに興味がない人

回復期病院に場合、外来リハビリはなく入院患者さんのみを対象とする病院が多いのではないでしょうか。整形クリニックの場合は入院施設を持つ病院もありますが、多くが外来リハビリを主に行う病院が多いです。そのため、外来リハビリにはまったく興味が持てない、やりたいと思わない方は整形クリニックは向かないかもしれません。

回復期病院で関わることの多い大腿骨頸部骨折の術後や腰椎圧迫骨折の患者さんも外来リハビリで来院されることもあるため回復期での経験をまったく活かせないということはありません。しかし、それ以上に肩関節周囲炎や腱板断裂、手関節の骨折など回復期病院ではまず関わることのできなかった患者さんが外来リハビリに多く来られます。

私の場合ですが回復期から外来リハビリを経験するようになってからは、始めのうちは肩や上肢の骨折の知識はかなり不足していたので毎日試行錯誤しながら患者さんの前に立っていました。現在整形クリニックで勤務していますが、まだまだ知識が足りないと思うことばかりで勉強は必要です。しかし外来リハビリは結果が出せるとやりがいにつながり楽しい分野です。

3.回復期病院から整形クリニックに転職して求められるスキル

回復期病院でも整形クリニックでも整形の患者さんに携わることができます。そのため整形クリニックに転職したあとでも回復期での経験を活かせる場面があります。しかし、回復期では出会うことが難しかった整形疾患の患者さんも整形クリニックでは関わることになります。関わることのできる疾患が変われば求められるスキルも変わります。ここでは具体的にどんな違いがあるのか、整形クリニックに転職して求められるスキルについて解説します。

3ー1:上肢の運動器の知識

回復期病院では下肢や脊柱の骨折の患者さんには関わる機会が多いです。そのため整形クリニックでも下肢の疾患の患者さんには比較的対応しやすく、回復期での経験を活かせるところが少なくありません。しかし、上肢に関しては脳卒中で上肢をみる機会はあっても整形の上肢をみる機会はほとんどありません。

私が回復期から外来リハビリをするようになったときに最も困ったのが上肢の知識がなさすぎることです。肩関節周囲炎、腱板損傷、橈骨遠位端骨折など外来リハビリには多くの上肢の患者さんが来られます。回復期で経験したことのない患者さんばかりでわからないことだらけで大変でした。そこで整形クリニックに転職する場合は上肢の運動器の知識の向上は必須です。知識がなければ測定・検査ができず、当然治療まで結びつきません。

回復期病院で経験していなかったとしても心配はいりません。知識が足りないところは勉強すればよいだけです。参考書を読んだり、先輩に聞いたりして得た知識で患者さんに実践することで患者さんから学べることもあります。疑問が解決されると、また新たな疑問が生まれます。学びの繰り返しでしか成長はないのでやり続けることが大事です。

3ー2:ADL自立以上の目標の達成

回復期病院の場合、自宅復帰が難しい患者さんに対して自宅での生活が可能になるようにADL自立を目指していくことが多いです。整形クリニックの外来リハビリに来られる患者さんは自宅での生活は可能な方が多くADL自立はすでに達成しています。目標はADL自立よりも上の仕事で支障がないレベルであったり、家事で困らないようにであったり、スポーツ復帰するまであったりします。

例えば、配送業の仕事で重たいものをトラックに積まなければならない仕事とする腰椎椎間板ヘルニアの患者さんであれば腰痛の出現しにくい持ち上げ方を指導したり、持ち上げに耐えられるだけの体幹や下肢の筋力を向上させることを行います。洗濯物を干すときに腕が上がらず物干し竿に引っかけにくいという肩関節周囲炎の患者さんであれば痛みの少ない肩の上げ方を指導したり、柔軟性が少なくなった筋肉のストレッチをしたり、腱板機能を改善させる運動を行なったりします。

このように、整形クリニックではADL自立以上の能力の獲得を目的とする場合が多いため患者さんの求めるものも高くなります。

まとめ

回復期病院から整形クリニックへの転職を考える理学療法士の方々へ。整形クリニックに転職したほうがよい人、しないほうがよい人、転職して求められるスキルについて解説しました。

今回のお話で回復期での経験のうちどんなところは活かすことができて、どこは活かすことできないかご理解頂けたかと思います。整形クリニックは整形が好きな人にとってはオススメの環境です。今回の記事では紹介していませんが病院によっては夕方の診療を遅くまで行う場所もあり拘束時間長くなることもあります。個々の詳しい情報は転職サイトを利用すると集めやすいです。転職をお考えの方は公式サイトをチェックしてみましょう。↓↓↓
リハビリ職の求人なら「メドフィット リハ求人.com」

コメント