経験者は語る。疥癬の辛さと不安、二次的な皮膚トラブルの対策

乾燥肌、かゆみ

疥癬とはヒゼンダニが引き起こす感染症です。一般の方はあまり馴染みのない感染症かもしれませんが病院や介護施設などで感染者が出ると院内感染が広がることがあり医療関係者にとっては恐い感染症です。

疥癬に感染するとどんな辛いことがあるのか、身体面だけでなく精神的な辛さもあります。

掻きむしったことで二次的に起こる皮膚トラブルにどのような対策があるか紹介します。

1.疥癬は何が辛いのか?

1ー1:猛烈な痒み

疥癬は命に関わるような感染症ではないですがとにかく全身が痒くなります。

たかが痒いだけと侮ってはいけません。それが尋常じゃない痒みなのです。痒みがあるせいで仕事にも集中できないほどです。そんな辛い疥癬に私は感染しました。

日中は仕事に支障がでるほどの痒みがあり、1時間おきに痒み止めの塗り薬を使用していました。夜も痒みで目が覚めます。

私は乾燥肌で毎年冬場になるとカサカサになり保湿剤を使用しないと痒みが出やすい体質なのですが、乾燥による痒みとは比べものにならないほどの痒みです。

身体の内側の奥の方からうずいてくるような激しい痒みです。痒いところを掻いてしまうとそのあと余計に痒くなるのはわかっていても我慢できずに掻いてしまいます。肌がボロボロになり収まるどころかどんどん悪化していきます。

1ー2:診断の難しさ、患者も知識がないと確定しない

私がはじめに受診した皮膚科では乾燥性の痒みだろうと診断され保湿剤とステロイドを処方されました。薬を塗るとなんとなく痒みが減るような感じがしたので仕事中でも少しの空いた時間で薬を塗っていました。それでも1時間後には痒みがぶり返してくる状態でした。それが1ヶ月ほど続き他の皮膚科を受診しましたがそれでも発見されませんでした。「疥癬ではないですか?」と医師に聞いてみましたがたぶん違うとの返答でステロイド継続となりました。さらに1ヶ月ほど経過し、また他の皮膚科を受診した際にようやく特徴的な丘疹に気づいていただき検査をして疥癬が確定しました。患者側もしっかり知識を持っていないと確定のための検査までたどり着かないことがあるため注意です。

1ー3:疥癬の診断に時間がかかる

診断され適切な治療ができるまでに時間がかかることも疥癬の辛さの一つです。疥癬の診断に時間がかかるのは潜伏期間が長いことがあります。一般的に潜伏期間が1~2ヶ月あるといわれています。これはヒゼンダニが増殖してアレルギー反応を起こして痒みとして症状が現れるまでの期間です。

誤診によりステロイドを長期間塗っていると免疫が低下し悪化するといわれます。そのため、診断までに時間がかかる場合が多いのです。正しく診断されるまで正しい治療は行われないので辛い時期が続きます。

2.疥癬にはどんな治療をする?

無事に疥癬と診断されるとストロメクトールという寄生虫治療薬を内服します。1週間空けてもう一度ストロメクトールを内服して終了です。私の場合は2週間の出勤停止になりました。医療機関で感染者が出た場合、他の入院患者や職員への接触を避けるため2週間という期間は妥当です。

治療薬を使用した後でも疥癬後遺症といわれる痒みや蕁麻疹は続くことがあるようです。私も痒みはかなり楽になりましたが完全に消えるには2週間では足りませんでした。そのため、アレルギー反応を抑えるため抗ヒスタミン薬も併用しました。

3.疥癬発症による間接的な辛さ

3ー1:経済的な不安

2週間の休みで辛かったのは身体のことだけではありません。疥癬の場合、同じく出勤停止が必要なインフルエンザのように発熱や倦怠感、悪寒、などの体調不良が起きることはありません。痒みが消えれば調子の悪いところはほぼない状態なので仕事できるくらいの体調なのに出勤できないこととそれによる収入の減少がストレスになりました。

2週間有給がたっぷり使える方にとっては減給はないので経済的な不安はあまりないかもしれません。私の場合は出勤停止になったのが入職時期の関係で有給が少なく2週間すべて有給は当てられず、1週間以上欠勤になり、その間の給料は減給となりました。光熱費や住宅ローンなど毎月で固定でかかる出費は変わらずに仕事ができずに有給の使えないとなると経済的な不安が出てきます。また、基本的に自宅療養の身なので社会とのつながりが薄くなります。なんとなく悪いことばかり考えるので気分が落ち込みます。

3ー2:不慣れな主夫生活

家族に感染させないように毎日シーツを洗い、布団を天日干ししていました。共働きなので妻の帰りを待つ傍ら家事も全て行なっていました。元々家事が得意で日頃から協力している家庭であればあまり苦にはならないかもしれませんが、不慣れな方は大変な2週間になります。私は家事も協力していますが得意ではないので専業主婦の方は毎日当たり前にやっていて純粋にすごいなと思いました。

4.疥癬になったことで得られるメリット

4ー1:痒みに悩む方の気持ちがわかる

できることなら疥癬とは無縁でいたいものですが少しだけメリットもあります。それは疥癬だけでなく強い痒みに悩む人の気持ちがわかるようになったことです。疥癬ほどの痒みがでるのかわかりませんがアトピー性皮膚炎や乾燥肌や蕁麻疹でも痒みは出ます。自分が痒みの強い病気を経験したことで共感できるようになりました。だたもう一度疥癬なりたいとは思いません。

4ー2:主婦の大変さがわかる

独身であればあまり関係ないかもしれません。しかし、私のように家族を持つ方であればこの話にイメージが湧きやすいのではないでしょうか。

2週間の出勤停止によって家事や育児をする量が増えました。また、子どもも保育園を休むことになったため育児をしながら家事もやらないといけない状況になりました。仕事をしている方がよっぽど楽です。仕事ではその時間は給料に反映されます。お金というわかりやすい報酬を得ることができます。しかし、家事や育児に目に見える報酬は発生しません。掃除をして昼食の用意をして、子どもが散らかしたおもちゃを片付けて、買い物に行って夕食の準備をして・・・。ただ家でだらだらしているわけにはいきません。お金にならず、誰にも褒められず当たり前のように行わないといけません。いつもやっていた妻に感謝するとともに全ての主婦・主夫の方に対する尊敬の気持ちが湧きました。

4ー3:仕事があるという安心感がわかる

疲れて仕事に行きくないとか、苦手な上司がいるとか仕事の悩みをお持ちの方も多いと思います。しかし、仕事に行きたくても行けない状況になると仕事があるということのありがたさを知ることができます。仕事は報酬をいただくことで経済的な安心感が得られること以外にも社会との関わりを実感できて、自分の存在意義を認識することもできます。反対に理学療法士の資格を持っていてもそれを活かす場がなければ意味がないということも知りました。病院に行かなくても知識を活かせる場をつくる必要があると思える経験になりました。

5.疥癬後遺症に対する対策

疥癬に治療薬を使用するとヒゼンダニ自体は死滅しますが、疥癬後遺症といわれる症状が残ることがあります。

疥癬では治療後、ヒゼンダニが全滅しても瘙痒、皮疹が遷延する場合がある

(引用元:BD株式会社H.P.  感染症アラカルト:疥癬:診断・治療~感染対策  

 

私の場合も猛烈な痒みは収まったものの、痒みと皮疹が完全になくなるまでには2ヶ月以上かかりました。痒みがあるうちは抗ヒスタミン薬を使用していました。疥癬の診断がつく前から猛烈な痒みで掻きむしったことで皮膚がボロボロになっていました。そこで通常のボディソープではなく低刺激のボディソープを使用しました。↓↓

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まとめ

疥癬になった経験を元に疥癬にあると感じる辛さ、不安、感染したことで得られるメリット、二次的に起こる皮膚トラブルへの対策を紹介しました。疥癬になった方や皮膚に悩みを持つ方のお役に立てれば幸いです。

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