寝たきり高齢者に必要なリハビリとは。褥瘡予防と拘縮予防が大事。

リハビリ

介護度の高い方が入院することは珍しいことではありません。

自宅でも寝たきりだった患者さんに理学療法士にできることは限られます。

しかし、できることをやって合併症を引き起こさないことが大事になります。

今回は特に重要な褥瘡予防と拘縮予防についてお話しします。

1.褥瘡予防、ポジショニング

1ー1:褥瘡とは

褥瘡とは日本褥瘡学会の定義によると「寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり

傷ができてしまうこと」とされていて、一般的に「床ずれ」とも言われます。

特に栄養状態の不良な方、寝たきりで拘縮のある方、皮膚が弱い方、むくみがある方などは褥瘡ができやすいと言われます。

しっかり対応できていないと傷が大きくなり骨まで達するほど重症化してしまうこともあります。また、褥瘡ができると傷口から感染症を起こすリスクも高まります。

褥瘡を予防するためには正しいポジショニングを知る必要があります。

1ー2:ポジショニングとは

ポジショニングとは一般的に、体位どり、位置決めのことを指す用語です。自身で寝返りができなかったり動けない方に対してクッションなどを使用して目的に応じた適切な姿勢を保つことをいいます。

褥瘡予防を目的としたポジショニングではとにかくある部位に圧力が集中しないように分散させることが重要です。

褥瘡のできやすい場所は以下の通りです。

○褥瘡ができやすい場所
2013年に日本褥瘡学会が行った実態調査では、一般病院における褥瘡発生部位の順番は、①仙骨部(47.2%)、②その他(16.4%)、 ③尾骨部(16.0%)、④踵骨部(12.4%)、⑤大転子部(10.7%)、⑥坐骨結節部(5.9%)、⑦腸骨稜部(5.3%)となっています。療養型病床では、①仙骨部、②その他、③大転子部、④踵骨部、⑤尾骨部となっています。
このように褥瘡は、仙骨部、尾骨、大転子部、踵骨部にできやすいことがわかります。

1ー3:ポジショニングの方法

これらの部位に圧力が集中しないようにベッドから空間ができた部位にポジショニング用のクッションを挟んで行きます。専用のクッションがない場合は枕や布団などで代用する場合もあります。

拘縮のない患者さんであれば比較的簡単にポジショニングを行えますが、拘縮のある患者さんに対してはクッションがうまく入れられなかったり、可動域制限によって骨突出部に圧力が集中しやすくなります。

股関節、膝関節が屈曲拘縮している場合、背臥位でも下肢は体操座りしたような姿勢になりまっすぐ背臥位を取れる方よりも仙骨部の圧力が増しやすくなります。

拘縮のある方に対するポジショニングをどうしたらよいか悩むことありませんか?

僕はどうしたらよいか悩んだ経験があります。

1ー4:拘縮のある方に対するポジショニング

上半身

ポジショニングは上半身から行います。

拘縮した体のどこにクッションを入れればよいか探っていくため、まずは体を軽く持ち上げてみて、その程度持ち上げれば患者さんの緊張が抜けるのか見極めます。

その部位にクッションを入れます。

スネーク型クッションがあれば両方の肩甲骨の後ろから頭部まで支えるようにクッションを入れます。スネーク型クッションがなければ枕を高くしたり、他のクッションで肩甲骨から上肢まで支えられるようにします。

下半身

下肢の重さ全体を支えることを意識します。

股関節、膝関節が屈曲拘縮している場合、膝の屈曲角度に合わせるようにクッションの厚みを調整します。屈曲角度に合わせてクッションを選ぶことで下肢全体としても接地面積が増え、一部に集中して圧力がかかることを避けます。

下肢全体が支えられていると体が認識すると緊張が抜けやすくなり拘縮改善にも役立ちます。

なにより患者さんが楽です。

 

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2.拘縮予防

2ー1:拘縮とは

拘縮とは関節構成体の伸展性の低下によって関節に可動域制限を生じたことを指します。

活動性がそれなりにあり普段から歩いたり、立ったり自力できる人はその動作に見合った関節の運動範囲を使うことになり可動域が維持されます。しかし、寝たきりになり自分できる動きが少ない、または動けない方にとって自動的に関節を動かすことがありません。関節と動かすことがないと関節の周囲の軟部組織は伸展性を失っていきます。それをさらに放置していると拘縮という状態になってしまいます。

2ー2:拘縮予防の方法

理学療法士にとって拘縮のある患者さんに携わることは少なくありません。

拘縮などの可動域制限を改善させるために行う運動を関節可動域運動といいます。

動かさなければ硬くなるとはいってもカチカチの関節を無理やり力で動かそうとしても動きません。無理矢理に動かそうとすればするほど患者さんは防御収縮といって過剰に緊張してしまいます。

これでは関節をやわらかくしようとしているのに返って硬くなってしまい可動域をさらに狭くしてしまう可能性があります。

ではどうすればよいか。

それには先にお話したポジショニングが役立ちます。

2ー3:ポジショニングを活用しよう

背臥位で関節可動域運動をする場合。その前に背臥位が安楽な状態でなければ患者さんの緊張が抜けません。緊張した状態で関節可動域運動を行おうとしてもうまくいきません。

指示理解ができる方であれば「できるだけ力を抜いてください」といって意識的に緊張を抜いてもらうことは可能かもしれませんが、意思疎通の取れない方であればそうはいきません。そのため、こちらが緊張の抜けやすい状態を作ってあげる必要があります。

ポジショニングをした上で関節を動かしてみるとポジショニングしない場合より緊張が少なくなるのがわかります。安楽な姿勢になった証拠です。その状態で力いっぱい動かさずに抵抗を感じるところまで動かして、そこでじっとゆっくり保持しているとさらに緊張が抜けて可動域が拡大したりします。それを毎日続きていくと徐々に拘縮が改善方向へ向かっていきます。

関節を動かす理学療法士にも、動かされる患者さんにも負担の少ない方法なので是非意識してやってみてください。

まとめ

寝たきり高齢者に必要なリハビリとして褥瘡予防と拘縮予防についてお話しました。

できることは限られますし動作能力が大きく変化するわけではないですが自分が関わる時間くらいは少しでも改善すればという思いが大切です。地味ですが少しの工夫で患者さんの反応が変わったりするので自分のやりがいにもつながると思います。参考にしていただけれうれしいです。

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